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●山との出会い
山と人の物語 vol.1『山との出会い』はじめに「林業は危険な仕事」──それが、私の最初のイメージでした。でも、ある山との出会いが、その考え方を大きく変えました。そして今では、その山が私たちの仲間や地域の人々、そしてお客様とをつなぐ“場所”になっています。今回は、その原点となった一つの山の物語をお話しします。荒れたままの山に立った日最初にその山へ足を踏み入れたとき、そこはまるで時が止まったような場所でした。枝が折れ、倒木が転がり、下草は伸び放題。かつて人の手が入っていたであろう痕跡も、今はもう見えません。「このまま放っておくと、この山は本当にダメになってしまう」そう直感的に感じたのを今でも覚えています。でも同時に、心のどこかで「ここを再生させたい」と思ったのも事実でした。この山が持っている力を、もう一度目覚めさせたい──そんな気持ちが湧き上がってきました。手を入れることで見えた“変化”まずは下草を刈り、間伐を進め、山の呼吸を取り戻す作業から始めました。急な斜面、重たい機械、予測のつかない天候…。決して簡単な道のりではありませんでした。でも、少しずつ光が差し込むようになり、足元の土が柔らかく、息を吹き返すようになっていくのが分かりました。山は、手をかければちゃんと応えてくれる。それを、毎日の作業の中で何度も実感しました。そしてその木々は、やがて薪になり、新しい役割を得ていきました。山が、人をつなぐ場所に変わったこの山で生まれた薪は、私たちのもう一つの大切な仕事──福祉の現場へとつながっていきます。障がいのある方と一緒に薪を割り、積み、乾燥させ、出荷する。その作業は、彼らにとって“自分の力でできる仕事”となり、一人ひとりが誇りを持って関われる活動になりました。薪を購入してくださったお客様から、「この薪、すごくよく燃えました。ありがとうございます」と声をいただいたとき、それを伝えたスタッフの顔がぱっと明るくなったのを、私は忘れません。おわりにかつては誰にも見向きされなかった山が、今では人を育て、つなぎ、ありがとうが循環する場所になりました。山は、ただ木を育てる場所ではありません。人の生き方や働き方、そして地域の未来を形づくる、そんな“可能性の源”なんだと思います。次回は、この山で実際に働いてくれているスタッフの一人に焦点をあてた物語をお届けします。どうぞお楽しみに。
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2025.04.20
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森の恵み・山師からのお便り
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