ヤマガタンver9 > 金剛閣スタッフブログ 樋口です。vol.31

ブログをご覧の皆様 "Bon Jour"

今日は重陽の節句（菊の節句）です。

聞きなれない言葉ですが、重陽の節句の起源は、他の節句と同様
古来中国にさかのぼります。
中国では、奇数は縁起のよい陽の数とされ、一番大きな数である
九が重なる9月9日を「重陽」（ちょうよう）として節句のひとつ
としてきました。

中国ではこの日、しゅゆ＝ぐみの実を袋に入れて丘や山に登ったり、
菊の香りを移した菊酒を飲んだりして邪気を払い長命を願うという
風習がありました。これが日本に伝わり、平安時代には「重陽の節会」
として宮中行事となり、江戸時代には武家の祝日に。

旧暦の9月9日というと現在では10月にあたり、ちょうど田畑の収穫も
行われる頃、農山村や庶民の間では栗の節句とも呼ばれて栗ご飯などで
節句を祝ったということです。
盛んに行われていた重陽の節句が、現代に引き継がれていないのは、
旧暦から新暦に暦が移り、まだ菊が盛んに咲く時期ではなくなって
しまったことが大きいのかもしれません。


さて、本題にはいります。


日本で流通している肉牛は、すべて出生の秘密が検索できます。
牛が生まれると家畜改良事業団から支給される耳票を子牛に
つけなければなりません。
その番号は逐一家畜改良センターに報告されます。繁殖家は、
子牛登記書を作成します。
そこには、父方の父母、母方の父母、父方の祖父母、母方の祖父母、
方の曾父母、母方の曾父母が記入されています。つまり、どんな形を
持っているか、三代まで遡って血統が示されています。

さらに、その登記書が間違いなくその牛のものであるという証明として、
鼻紋が押されています。

人間の指紋が生涯変わらない本人の証明であるごとく牛の鼻の文様は
生涯変わらずにその個体を表す証明なのです。

ちなみに、ホルスタインは鼻紋ではなく、体の白黒模様で見分けています。
肥育家は、子牛の購入時から肥育過程の様子を記帳しなければなりません。生産履歴証明には肥育者、品種、性別、生年月日、与えた主な飼料、病気治療のために投与した薬物、病歴などが記されています。
市場においては、BSE検査確認書が発行されます。さらに、市場に
おいてと畜された牛の肉片は、家畜改良事業団の前橋研究所に送られます。特殊な紙に挟んで水分を除き、三年間保存されます。例えば、偽装事件が起こっても、三年遡ってDNA検査が可能になっています。

トレーサビリティーは最終的には消費者の安心安全のための制度なのです。

そこで、消費者がその牛の履歴を確認することが出来る。
スーパーマーケットで国産牛を買うと、トレイの表示に20桁の数字が
記されています。
あるいは牛肉料理が過半数を占めている、焼肉店、しゃぶしゃぶ、すき焼き店、ステーキハウスなどは特定料理提供事業者と呼び、食べた牛の履歴がわかるようになっています。
①子牛登記書
②生産履歴証明書
③生産者の顔
④BSE等確認書
も請求できることになっています。しかし、現実にはすべての店頭で4つの書類を揃えることは無理なので、10桁の固体識別番号を聞いてみるのがよいでしょう。

家畜改良センターのホームページを開き　http://www.nlbc.go.jp/
牛の固体識別情報検索サービスをクリック固体識別番号検索の窓に10桁を入力して検索を押してみましょう。
出生の年月日、雌雄の別、母の固体識別番号、和牛か交雑種かの別、生まれてからと畜されるまでの飼養施設の履歴がすべて分かります。

最後まで読んでいただき有り難う御座います。

Ciao!